小島一文のG1フィッシング。島根、鳥取両県を中心に活躍中。釣(つり)情報を掲載。

巨グレの姿に興奮

2008年1月28日
高知沖ノ島遠征・・・憧れのポイントへ
*ウモレから見た大バエ・・・かな?
ウモレから見た大バエ・・・かな?

25日、26日の日程で
今年初めての遠征釣行へ出かけた

場所は昨年G杯グレに出場したときの会場地
高知県沖ノ島だ

雑誌やDVDなどで紹介されるなど
現在巨グレの魚影は日本一と言われている
場所によっては巨グレが肉眼で見えるところもあるというから
「話の種になるだけでも」ということで計画した

メンバーはG1の仲間たち
私を入れて6人だ
ここの渡船の仕組みは
完全磯割り制
当初はG杯でお世話になった渡船に予約しようとしたが
同じ週に大きな大会などがあり
片っ端から連絡をして空いたところに飛び込んだ

宍道から宿毛市片島港までは約500キロある。
所要時間は、米子道→瀬戸大橋→高知道経由で
約6時間から休憩を多く取れば7時間だ

前日仕事を早めに切り上げての出発だ。
それに冬型が強まってきており
松江は吹雪の状態
蒜山あたりは道路に雪があることも想定して
少しでも早く出発したい。
わが家を20時過ぎに出発した。
途中、松江、米子で仲間をひろって
米子道へ・・・
案の定、除雪車が作業中で低速走行で時間を要した
それでも早朝4時には港に到着

私たちが予約した渡船は
少しはずれたところにぽつんと待機していた。
始めて来たメンバーがほとんどなので
片島磯釣りセンター前に待機している渡船群を見に行った
平日にもかかわらずかなりの釣り人が荷物を積み込んでいた
ここは活気がある。
渡船の規模にメンバーたちも驚きの様子
「これから沖ノ島へ行くんだなー」と気合も入る

そして私たちの荷物の積み込み
5時が過ぎても他のお客が来る様子がない
どうやら貸切だ
ラッキーというか
まったく他のお客がいないのも不安なものだ

*東の鼻高場から狙うメンバー
東の鼻高場から狙うメンバー

船長にあいさつをするが
聞こえなかったのか
なにも返答がない
「宿へ持ち込む荷物は後ろでいいですか」
「え?泊まるんか。片島へ帰るんじゃないん?」
泊まりの予約を入れて2日釣りの予定なのにどういうことか
不安がよぎる

「昨日の泊まりのお客はいないんですか?」
「そんなもんおらんわー、昨日もでとらん」
「今日は一ツバエですがどこへ上がれますかねー」
「そんなもんいってみんとわからんわ」
初めてのところは様子が分からないので
何かと不安なものだが
このくらい船長の愛想が悪いのもめずらしい

磯割のローテーションは
初日が「一ツバエ」、2日目が「二並島」
泊まりで人数の多いグループに磯の優先権がある仕組みというので
あわよくば、2日目に巨グレがよく見えるという
二並島の東の鼻へ行こうというのが今回の目論見だ

*東の鼻低場から狙うメンバー
東の鼻低場から狙うメンバー

初日は風が強く時化ている
行きの船も結構ゆれる
ポイント名がよく分からないし
方向もよく分からない

最初は沖にある離れ瀬へ付けた
おそらく「一ツバエ」だと思われる
一昨年のG杯決勝の舞台だ
大きな波しぶきが磯を覆いかぶしているが
まずは若手のメンバー2人で渡礁

次に本島近くの離れ磯へ
私は若いメンバーと渡礁した
たぶん「トーフ」という磯か
ちょっとポイント名は自信がない
さらにベテランメンバー2人がさらに地方の離れ磯へ

直ぐにコマセを入れてみるが
まったく魚影が確認できない
仕掛けの準備をしながらコマセを打ち続けるが
それでも魚影は確認できない
「水温が下がっているのかなー」とつぶやきながら
メンバーの様子を見ると
1投目から竿を曲げている
上がってきたのはイサキだ
「へー、魚はいるいる」
2投目もアタリだ
「すごいねー」
今度は30センチ台の口太グレ
「おーこれは期待がもてるぞー」

私は3号通しのラインで
ウキ下を2ヒロ
竹下ウキ10センチ0号をセットして釣り始めた
磯際を中心にコマセと同調させながら様子を見るが
まったくサシエサに反応なし
メンバーもその後まったくアタリがなくなった
時たま小魚の魚影がちらほら見えるが
サシエサに反応がないまま時間が経過する
本島向きに狙いを変えたところで
30センチ級の口太とイサキが1尾づつ釣れたが
後が続かない

渡船が見回りに来たので結局全員が
風裏に磯替わりすることになった
他の状況もさっぱり

今度はベテラン組みから
「ノコバエ」を過ぎたあたりのポイントへ渡礁
私たちは昨年のG杯決勝の会場となった「大ナダレ」横の
「ウモレ」という低い瀬に渡礁した

ここでも撒けども撒けども魚は見えない
サシエサはそのまま
とうとうしびれを切らせて
タナを深くしていった

するとようやくウキにアタリが・・・
良型のイサキだ
ウキ下竿2本程度落としてのアタリだ
それから毎投イサキが竿を曲げてくれた
本命ではないが、この状況なら
イサキでもお土産にはなる
ここで十数匹イサキを釣った

港へ帰ると
民宿のおかみさんだろうか
女性が出迎えてくれていてほっと一安心
話を聞いてみると事情があって
渡船屋では民宿ができないということで
近くの雑貨屋さんが臨時的に請け負っているらしい
料理はお世辞にも豪華とはいえなかったが
ゆっくり休むことができた

2日目、片島から十数人の釣り人を乗せて島に入ってきた
さー憧れの東の鼻へ上がれるだろうか
おそるおそる船長に尋ねてみる
「全員で東の鼻へ行きたいのですが・・・」
むすっと無言で「うんうん」とうなずくだけだったが
前日、宿の女性にも頼んで船長に電話してもらっていたので大丈夫だろう
夜は波や風が強かったが、明方にはばたりと凪いだ

船は東の鼻へ、まず低場へ3人、次に高場へ3人
私たちのメンバーだけで渡礁「やったねー、やっと来れたねー」
釣れる、釣れないは別にして、まずは今回の目的達成した気分
言いだしっぺの私も少し安堵した。

海を眺めると、すごく深い
底はまったく見えないし、シモリもない
魚も何にも見えない

直ぐにコマセを撒いて様子を見る
1投、2投・・・コマセを続けていると
魚影群がじわじわ、じわじわと浮いてきた
「おい、いるぞ、いるぞー」
「巨グレだーいるいる」
やはり噂どおりだ。中には60センチクラスもいるいる
メンバーたちも始めて見る60センチ級尾長グレの乱浮に興奮気味
映像で見るのと生で見るのとでは
やはり迫力が違う

*東の鼻高場・・・ロープでつるしたバッカンは私の・・足場が悪いのだ
東の鼻高場・・・ロープでつるしたバッカンは私の・・足場が悪いのだ

マスターモデル尾長MにSSサスペンド・ガイヤ3号通しのライン、
Mシステム尾長速攻8号を結んだ
ウキは竹下ウキ10センチ0号
ウキ下は2ヒロからスタートした

コマセを入れて
グレが浮いて来たのを見計らって
サシエサを入れる
しかし、コマセは食べているのだが
サシエサは無傷のまま
「話に聞いていたとおりだ」
「こりゃー手強いぞ」
グレの動きも1投、1投違う
浮いたり、沈んだり
あっちこっちでコマセを撒くからだろうか
潮の加減だろうか

グレの動きを見ながらタナをこまめに変える
ハリコミ小次郎を入れたり外したり
ハリの号数を8号を基準に
小さくしたり、大きくしたり

磯際だったり
少し離したり
ハリスは2.5号でもやってみた
何とか食わせようといろいろやってみるが
どうしても食わない
集中してみていると
グレの鼻先がサシエサに触れたり
サシエサにチューだけして反転して逃げていったり
そういう光景は何度かあった

メンバーたちはしびれを切らせて
タナを深く入れ始めた
すると昨日同様キサキがヒットしてくる

私はそれでも見える尾長を狙い続けたが
とうとうタイムアップ
というかギブアップ
完敗・・・撃沈。参りました・・・一礼

結局、6人だれ一人として
尾長グレを掛けることすらできなかった
うーん・・・悔しい。だけどすごい。
また来よう!みんなでそう誓って憧れのポイントを後にした

後で聞いた話だが
同日、ノコバエ3番では60センチ級の尾長が釣れたという
やはり沖ノ島はすごい。

この日のタックル

ロッド:がま磯 グレマスターモデル尾長 M-53
リール:リョービメタロイヤルVS3000ZM
道糸:東レ銀鱗スーパーストロングNEO 3.0号
ハリス:東レトヨフロンハイパーガイヤXX 3.0号又は2.5号
ハリ:がまかつ:Mシステム尾長速攻7.25~8.5号
ウキ:竹下ウキ 10センチ0~G5

この日のエサ
(1日分)
ボイル×3キロ×4
地アミ4キロ×2

*初日のイサキの釣果
初日のイサキの釣果
00022369