小島一文のG1フィッシング。島根、鳥取両県を中心に活躍中。釣(つり)情報を掲載。

隠岐海士町の内海で大ダイ

2008年6月19日
内海は大ダイラッシュ
*唐橋鼻北のポイント・・・向こうは日の津港
唐橋鼻北のポイント・・・向こうは日の津港

6月18日、海士町の内海で大ダイラッシュが続いているというので

いてもたってもいられずに親父と一緒に向かった

この日は平日だが浜吉丸が早朝から夕方までの日帰りチャーターを組むという情報も入っていたので仕事の調整をして段取りをしていた

G1 メンバーのソッチと職場の同僚2人も同行することになった

午前2時七類出船・・・ほとんどみんな徹夜で集合

予約は10人前後と聞いていたがどう見ても20人は集まっている

やっぱりみんないてもたってもいられないのだ

目指すは海士町の内海だが

昨日も浜吉丸だけで20人以上の釣り客があり

実績のあるポイントはほとんど埋まっている

唐橋鼻先端は90センチを頭に80、70、60と大ダイの爆釣らしい

唐橋ロープも90、80の釣果があっているらしい

話を聞いただけでも興奮してくる

いつもは操舵室下にもぐりこんで仮眠をとり

ぎりぎりまで横になっているのだが

今日はソワソワして寝てはおられない

船長の横にスタンバイして島がうっすら見えてくるのを眺めた

前回娘とあがってマダイとチヌをよく釣った赤岩が空いていたので
まずは職場の同僚2人に上がってもらった

ここは足場もよく、コンスタントな釣果が期待できる

わたしたちは唐橋鼻北へあがった

ここは過去に70を頭にマダイを二桁釣り

チヌの50オーバーを二桁釣りするなど

思い出深いポイントだ

それでも久しぶりにだなー

何年ぶりだろうか

 

 

 

 

*おっ!何か来たぞ
おっ!何か来たぞ

今回はタルカゴでマダイ狙いオンリー

同行の親父は釣りは好きなのだが

仕掛け作りは一切できない・・・

私がセットしたもので釣るのだが

タルカゴ仕掛けを遠投するのも難しい

前回の娘と同じように

2本竿をセットして

私が投入しては親父に手渡して

アタリとやり取り、取り込みを楽しんでもらおうというものだ

父の日は過ぎたが

私なりの「親孝行?」でもあるのだ

まずは1本目のロッドをセット完了

潮の流れを確認する

「おやおやこれはヤバイぞ!」

ここは北向きの釣り場
北方向に遠投した G 1タルカゴが
どんどん手前に突っ込んできて

手前に戻ってきてしまう潮だ

少しでも西ノ島方向に跳ね上げる流れがあればまだいいのだが

まっすぐ手前に戻ってくる

ここのベストの潮は

鼻をかすめて北方向に流れるときだ

日の津の湾内に流れるときもよい

このときの仕掛けは

ロッド:がま磯カゴファインフォース MH

ライン:東レ、スーパーストロングビッグゲーム6号

リール:シマノ、ツインパワー 8000

ハリス:東レ、トヨフロンスーパー L EX 8号

ハリ:ふかせマダイ10号

G 1タルカゴ中・・・たっちゃん仕掛け・ ・・水中ウキ( - 0.8号)

ウキ下:ハリからウキ止めまで8ヒロ

(もう一本はロッドをがま磯マダイ専用、リールはメタロイヤル 3500 、ラインは SS 遠征 5 号)

 

 

 

数回様子を見て2本目のロッドをセットしていたそのときだ

「おおー、なんだか来たぞ」と親父の声

G 1タルカゴが沈んだと思ったらすぐに手に来たという

「よーし、巻け巻けー」

グイグイとロッドをしならせるが

大ダイではないようだ

それでも手前の駆け上がりで抵抗を見せて上がってきたのは

45センチの口太グレだった。

幸先よい釣果に親父もうれしそうだ

「手にギューっと来たけんなー」

2本目もセット完了して
ローテーションが始まった

しかし、ほとんど同じようなところに仕掛けが戻ってくるので

リズムが悪い

そこで思いっきり湾内方向に遠投して親父に手渡した

すると「また来たでー」

これもスイスイ上がってくるのでなんだろうと思ったら
イサキの40センチが上がってきた

この潮でもグレ、イサキのアタリがあり期待してローテーションを繰り返すが

この後午前中はまったく本命らしきアタリが途絶えた

「この潮なら唐橋先端はいい条件になっているだろうなー」・・・と思いながらも
親父に何とか大ダイの引きを味合わせてやろうと投入を繰り返した

(案の定・・・唐橋先端はこの日の午前中だけでも
80センチ~70センチの大ダイを6尾釣っていたらしい)
   

「オヤジー・・・ちょっと休もうやー」

昼食を取って少し休憩・・・

それでも1本は手返しを繰り返して
置き竿にしながら様子を見た

大ダイは突然ヒットして来るのだ

*ドラッグがジージー鳴りっぱなし
ドラッグがジージー鳴りっぱなし

午後に入って潮の流れが変わってきた
「いいぞ、いいぞ」

日の津港方向に流れはじめた

ウキにもアタリが・・・

ウキが沈む・・・道糸が走るのを待つ・・・

しかしラインが走らないまま G1 タルカゴ(ウキ)が浮いてきた

「あー、またエサ取りかー」

この状態が何回も続いて

そしてついに来た・・・ PM 2:00

少々お疲れ気味のおやじ

岩に腰掛けてロッドを持っていると・・・

「おおー来たぞー」と叫んだと思うと

ロッドをひったくられてジージージー

リールのドラッグが悲鳴を上げている

「もっと竿を立てろー」

するとリールシートの上あたりをラインと一緒につかんだ

これでは今度はドラッグが効かない

「竿だけ、竿だけ、糸は放せー」

するとまたジージーとドラッグがうなりをあげた

かなりラインが出ている・・・間違いなく大ダイだ

「おい、おまえ代われー」

「もう少しやっとれー」といって私はデジカメを構えた

おやじからロッドを受け取って戦闘開始だ

「うん?動かんぞ」

どうやら根に持っていかれたようだ

しかし待望の大ダイ

これであきらめるわけにはいかない

ラインをいったん緩めて湾奥方向へ磯伝いに移動し

再びロッドをしめ込んだ

いつ反撃されてもいいようにドラッグは緩めたままに
スプールに手をあてがって絞り込んだ

「やった動いた」

かなり重いが大ダイがゆっくりこっちに頭を向けてくる感触が伝わってきた

ゆっくり距離を詰めていくと G1 タルカゴが海面に出てきた

続いてピンク色の魚体がゆらゆらと海面を染める

「でかいなー」「それにしてもまげにひっぱるなー」とおやじも感動だ    

このあとも潮がよく雰囲気はあったが

とうとう納竿の PM 6:00

この一発のみとなった

 

*この大ダイは85.5センチあった
この大ダイは85.5センチあった

【道糸とハリスのバランス】

大ダイを狙うときは 8 号以上のハリスを使うことが多い。
このときの道糸は5号~6号をセットする。
2 号以上も差があるとバランスが悪いと思われる人も多いと思うが、
このクラスの号数になれば結構いけるものだ。
道糸
1.5 号に 2 号ハリスまたは 2 号に4号をセットする感覚とはまったく違うのだ。

G1 タルカゴで遠投するので道糸の伸びがクッションとなりかなりの強度を保つ。
何よりも道糸は細い方が遠投性や操作性がいい。
また、過去の経験からラインブレイクはほとんどがハリス。
しかもハリに近い部分が切れることが多い。
今回も根に持っていかれてかなり強引に絞り込んだが、結果的に取り込むことができた。
私はこの組み合わせに絶対の自信を持っている。

【結び目にも工夫】

号数の違うラインを結束するには直結よりもサルカンを間に入れる方が強度がある。
ラインをサルカンに結ぶ方法は、私が入門時代に師匠の竹下名人から教わったもの。
ハリ結びと共に約
20 年来その結び方を通している。
他もいろいろ試してみたがこれが一番強度があった。

サルカンに 2 度ラインを通し締めた状態で端糸を本糸に編みこんでいく。
7~
8 回編み込めば緩みやほどけはまったくない。
仕上げのコツはラインにつばをつけ濡らしながら閉めこむこと。
本糸をきちんと引っ張った状態で編みこむことで強度を落とすことなく仕上る。
特にナイロンラインの特性を最も生かした結び方であると思う。

G1 タルカゴを改良】

今回は G1 タルカゴに少し自分で手を加えて改良してみた。
感度を良くするためにボディーに
6 個穴をあけて水抜きを作ってみた。
このことにより浮力をぎりぎりゼロに近く調整し、水の抵抗を少なくすることをイメージした。
風呂で実験したときは、未改良と改良では、下へひっぱる力にかなり差があるように感じた。
あとは飛び、回収時の抵抗、感度が実際の釣りでどうか。
結果はほぼ私のイメージどおりだった。
特に感度は抜群でスズメダイや木っ端グレのアタリも明確に捕らえた。
このことによって手返しのリズムがよくなり、本命がヒットする確立がグーンとアップするはずだ。
ただし一般に市販するにはかなりコストがかかり高額になってしまう問題があだろう。

隠岐海士町の内海で大ダイ
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